駐在妻の語学力は必要?どうやって準備する?いつからはじめる?

駐在妻の語学力は必要? どうやって準備する?いつからはじめる?

夫が海外赴任と聞いて、英語が苦手な人であれば真っ先に心配になるのが語学力ではないでしょうか。海外に行けば世界共通で使われている英語か、現地の言葉を話すことができないと困ると感じる人も多いでしょう。

特に妻となれば、日常の買い物や子どものサポートなどをしていかなければいけません。このときに語学力は必要になっています。そこで、ここではどうやって準備すればよいのか、いつから始めればよいのかについて紹介します。

駐在妻の求められる語学力

駐在妻の求められる語学力

駐在妻に求められる語学力はどれくらいなのでしょうか。まず、安心してほしいことは、赴任をしてくる奥様は「全員が全員、語学が堪能ではない」ということです。英語を全く話すことができない、特に対策もせずに赴任をしてきたという奥様もたくさんいます。しかし、現地に到着をすると言葉が分かるのか、分からないのかだけでも生活の仕方や安心感が変わってきます。

夫の会社からは求められない

「海外赴任は、駐在員の奥さんの言語力で行先が決まる」そんなことは絶対にありません。まず、旦那の会社で奥さんの言語力を調査してくることはありません。あっても意向調査ぐらいで、「海外赴任に同行しますか、旦那の単身赴任を希望しますか」程度は聞かれることがあります。しかし、会社側から奥さんの語学力に関する調査や一切ありませんでした。

基本的、駐在妻の語学力に関しては、個人にゆだねられている部分がありますが、赴任先に行ってしまうといきなり言葉を話さなければいけない状況になります。少しでも慣れておくために、語学に触れておくための経験をしておくことは大切です。

会社によってサポートが違う

最初に確認しておきたいのが駐在となる夫の会社が行うサポート制度です。海外赴任を頻繁に行っている会社では、海外赴任をサポートするための専門組織があります。この組織では、ビザの手配や引っ越しの手配など、会社の経費として行う作業をサポートしてくれます。このサポートの一部として「語学支援」が設けられているケースがあります。

支援を受けることができるのは、赴任する人だけでなく家族まで対象とされていることがあり、一定の補助を受けながら語学を学ぶことができます。会社から指定された場所や方法で学ぶシステムがありますし、自分で教材を用意したり、英会社教室を探して通ったりして、かかった費用の一部または全額を補助してもらうシステムもあります。

基本的には自力解決

会社によるサポートが駐在妻にまで用意されているのはよほど大きな企業か、頻繁に海外赴任をしなければいけない業種の会社だけです。ほとんどの会社では駐在妻の語学力に関するサポートはなく、自力解決をしなければいけません。

しかも、海外赴任が正式に決まるのは早くても半年前であったり、数か月前であったりと出発まで余裕がありません。その間に語学力だけでなく、出発に関する手続きのことや引っ越しのことなど様々なことをやらなければいけない妻にとって、「短時間で、効率よく、語学力アップ」という非常に難しい問題をクリアーしなければいけなくなります。したがって、語学力アップをするための方法選びはとても大切です。

駐在妻の語学力アップは

駐在妻の語学力アップは

では、実際に駐在をしている奥様が日本を出発する前にどのような勉強をしてきているのでしょうか。実際に私の周囲にいる人で出発前に勉強してきた人から勉強法を聞くと概ね次の3つの方法になります。

  1. 自力で勉強する
  2. 英会話教室に通う
  3. オンライン語学教室を利用する

ここではそれぞれのメリットデメリットを紹介していきます。

語学の本を購入し自力で学ぶ

最も多いのが語学に関する本を購入し、自力で学ぶというやりかたです。英会話の上達に関する本はたくさん出版されており、ネイティブの人が発音しているCDも入っているので、自宅で自分の空いている時間に勉強することができます。費用面も安価で、英会話教室に通う時間も確保する必要がないので、自分の好きな時に学べる手軽さがあります。

一方でデメリットもあります。一番のデメリットは「聞く力」をつけることができたとしても「話す力」をつけることが難しい点です。英会話教材の場合、CDが入っていることが多いので、それを聞いていれば英語を聞き取る力は高めることができますし、耳を英語に慣れさせることも可能です。

また、英語であれば文字をよく見ているので、英語文章を読む力や記述する力も伸ばすことはできます。しかし、聞いた英語を発音したとしてもその発音があっているのかを確かめる手段がありません。実際、駐在をしていると言葉は書くよりも話すことのほうが多いです。そして、正しく発音しないと聞き取ってもらうことができません。英会話教材では、自分の発音があっているのか確かめる手段がないというのがデメリットになります。

最も効率よく勉強できる語学教室だが

語学を学ぶのであれば、最も力の付く方法が語学教室に通う方法です。実際の外国人と話をすることで、たくさんの言葉を聞くことができますし、話すこともできます。特に語学教材では難しい「自分の発音が正しいのか」という確認もできます。少人数指導の教室であれば、自分自身が話す単語の数も多いので、自然と会話フレーズを身に付けることができるのもメリットです。

「効率よく語学力アップ」という点から見ると最も優れているのですが、短時間というわけにはいかないのがデメリットです。

英会話教室を含めた語学教室は都市部にあることが多く、自宅から通わなければいけません。仕事帰りに手軽によることができるエリアにあれば効率は良いですが、自宅から教室まで行く時間と帰る時間を考えると、忙しい赴任直前に時間を捻出できるかというと難しい部分があります。

また、費用面でも英会話教室は1回あたり2千円から3千円程度のところが多く、これに交通費まで加えるとかなりの出費になります。英語を取り扱う教室は多くても、他の言語になると極端に少なくなる傾向もあり、条件に当てはまる人であれば便利であっても、条件にあてはまらない人には使いにくいのが語学教室に通う勉強法です。

ハイブリッド型の授業でシェアを伸ばすオンライン語学教室

従来は教材を買って語学を勉強するか、語学教室に通って言葉を学ぶかという選択肢しかありませんでしたが、インターネットが普及し、スマートフォンやタブレット端末が普及した近年、第3の勉強法として注目を集めているのが「オンライン語学教室」です。

オンライン語学教室はカメラ付きのスマートフォンやパソコンなどを利用し、ビデオ会議システムなどのツールを利用して受講生と講師を結んで学習するシステムです。

オンライン語学教室のメリットは、「自宅にいながら英会話の授業を受けることができる」点です。オンライン語学学習は、自宅からインターネット回線を使って講師の先生とつなぐため、わざわざ教室に出向く必要がありません。

また、これまでの教材を購入する学習では行うことができなかった講師の先生と話をして、自分の文章や発音をその場でチェックしてもらうことが可能です。費用面でも、交通費の負担がなく、通う語学教室と比べると安価に授業料が設定されているので経済的な負担が小さいところがあります。手軽に語学学習を始めることができる方法として近年利用者を増やしています。

デメリットとしては、オンラインでの授業となるのでオンライン授業をするための設備やインターネット回線の契約、音声をクリアーに発音したり聞き取ったりしたいのであればマイクやイヤホンといった機器への投資が必要になります。

駐在妻にあった語学学習はどれなのか

それでは、ここまで紹介した3つの語学学習の中で駐在妻に最適な語学学習は何になるのでしょうか。最初に紹介した駐在妻の状況から考えると「短時間で、効率よく、語学力アップ」できる方法に適合するのは、ずばり「オンライン語学学習」です。なぜオンライン語学学習が駐在妻におすすめなのか理由は次の3つです。

1つ目、短時間で学習ができる。オンライン語学学習であれば通うための時間を削減することができます。教室によっては、学ぶ時間をいくつかの時間帯から自由に選択することができます。ただでさえ時間に追われて、忙しい毎日を過ごすことになるので変更がしやすいのが良い点になります。

2つ目、学び方の形態が多い。オンライン語学学習の教室では、様々な授業形態から学ぶことができます。特に本気で短時間で身に付けたいのであれば「一対一のパーソナルレッスン」がおすすめで、授業料は少し高くなりますが、講師の先生と話をする時間が長く、一人一人のレベルにあった指導を受けることができます。授業料が高くなるといっても対面の教室に通う交通費や時間を考えれば、お得なことが多く、短期集中学習向きになります。

3つ目、語学の選択肢が多い。駐在する国は様々で、学びたいと思う言語も行先によって変わってきます。多くの人が英語を選択するかもしれませんが、オンライン語学教室であれば、中国語や韓国語などといった近くの語学教室ではなかなか学ぶことができないという言語も選択可能です。

近くに行き先の国の言葉を取り扱っている語学教室がないという人もオンラインであれば見つけることができる可能性が高まります。

赴任後の勉強も可能なオンライン語学教室

赴任後の勉強も可能なオンライン語学教室

オンライン語学学習のメリットは、赴任をする前だけではありません。実は赴任後にもメリットがあります。実際に私の周りでも赴任前から通っていたオンライン語学教室を赴任後にも続けている人が多くいます。

赴任後の語学学習は

赴任前は、必死になって勉強した語学学習も赴任すると同時に一時休止になってしまうものです。なぜなら、赴任直後は生活の立ち上げに忙しく勉強をしている余裕がないのと新しい場所で学ぶ場所を探さなければいけません。

アメリカであれば、英語を学ぶことができる場所はたくさんあっても、日本人が英語を学ぶことができるように開設している教室となると少なくなります。家庭教師をつけて勉強する人もいますが、信頼できる家庭教師を探すためには時間がかかります。

安心してほしいのは、赴任してからもその場所の言葉を勉強することは可能です。大きな都市であれば、その国の言葉を日本語で教えてくれる教室もあります。探し方は、赴任している人から紹介してもらうケースが多く、初めは一緒に通って語学力を身につけていきます。慣れてくれば、自分自身で通うことができますし、現地の文化にも触れることができるので人間関係も広がる可能性があります。

家庭教師を付けてもらえると強い

赴任直後は、周囲のこともよく分からず、利用することができる交通手段も限られているので、語学教室に通うのは難しいと思う人もいると思います。そんな人は家庭教師をつけて勉強している人もいます。家庭教師であればマンツーマンで指導してもらうことができますし、レッスンの日程も教室に通うよりは融通が利くメリットがあります。

赴任直後から家庭教師をつけてもらい語学が不安なうちは、一緒についてもらって買い物や手続きなどをする人もいます。メリットの大きい家庭教師ですが、問題は人材探しです。

日本のように簡単に登録して派遣してもらうことができるわけではありませんし、素性の分からない人を自宅に入れるのは危険性もあります。すでに赴任している人からの紹介、これまで日本人の家庭教師をしていたなどの実績がある人がいれば積極的に活用したいところですが、なかなか見つからないのが実情です。

オンライン学習であれば赴任後も学べる

現地に行ってから語学教室や家庭教師を探すのが大変であるという人におすすめなのが「オンライン語学教室」です。なぜなら日本で学んでいたオンライン語学教室をそのまま継続することができるからです。

オンライン語学教室はインターネット環境があればどこでも学ぶことができます。つまり、海外在住であっても時差の問題さえクリアすることができれば日本で学んでいた教室でそのまま勉強を続けることができます。

メリットとしてはそのまま勉強を続けることができるので慣れた指導方法で学ぶことができるという点や海外に赴任した後、学ぶことができる場所を探さなくてもよい点が挙げられます。

実際に海外に赴任した後も日本で契約をしたオンライン語学教室で勉強を続けている人はたくさんいます。ここ数年は、感染症の問題もあり、外へ勉強に出ることや家庭教師を招き入れることに対して不安を感じている人もいます。そこで海外に赴任した後、日本のオンライン語学教室をわざわざ探して入会する人も多いです。

駐在妻の語学学習にオススメはオンライン

これから海外への赴任を控えている駐在妻へのアドバイスとして、語学力は必要になってきます。しかし、日本を出発する前に完璧にする必要はなく、勉強を継続して徐々に高めていくというスタンスが大切です。

実際に、海外に来てから言葉を使うようになると一気に語学力が伸びていくことを実感できますが、伸ばすためには基礎的な力が必要です。これは日本で身につけてくるべきでしょう。

そして海外に来てからも継続して勉強していこうと考えているのであれば、オンライン語学教室であれば、日本からの学びを継続していくことができます。感染症など周囲の状況によって学びを止められることもないので、自分のペースで学んでいくことができるのもよいところです。

オンライン語学教室であれば自分の力によって学ぶ内容を変えるのも容易にできます。ビジネス向け、専門家向けなど、現地に行ってから柔軟に学びを変えて、スキルアップしていくのをサポートできるのがオンライン学習です。

まとめ

まとめ

ここまで駐在妻に求められる語学力を身につけるための方法について紹介しました。語学教室に通う、独自で学ぶ、オンライン教室に通うなど語学力を身につける方法はさまざまです。しかし、赴任前はとても忙しい時期なので効率よく学ぶことが求められます。

また、赴任したら学びが終了ではなく、赴任後も学ぶことができる環境を維持しなければいけません。したがってこれらのことから総合的に考えていくとオンライン語学教室を利用するのが最適であると言えます。

自宅で勉強をすることができ、海外赴任で一番必要になる話すこと、聞くことの力を身につけることができます。さらに、赴任してからも同じ教室で勉強を続けていくことができるので、現地に到着をしてから面倒な教室探しや先生探しをしなくてもよいメリットがあります。

  • この記事を書いた人

emikyon

ドバイ、アメリカ、メキシコでの駐在妻を経験。大好きな海外旅行の際に、飛行機のマイルを貯めることもライフワークの一部。元小学校教諭。英検準1級。

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