【インタビュー】日野ゆう子コーチ「英語を話す技術作りをサポート、高い英語力をさらに伸ばして世界に通じる人材へ」

【インタビュー】日野コーチ「英語を話す技術作りをサポート、高い英語力をさらに伸ばして世界に通じる人材へ」

自己紹介と英語コーチングを始めた経緯を教えてください

京都とオンラインで、スピーキング力養成コーチとして活動をしています。主に、TOEIC750点以上をもっていても「英語を話そうとすると、固まってしまう」「思っていることの30%くらいしか言えないな」という人に向けて、「話す技術づくり」のサポートをしています。

また、話す技術は身についていても、英語を話そうとすると「自分自身の心理的なバリア」によって思うように話せなくなってしまう方も多くいらっしゃいます。そういった方にむけて「英語を自分の言葉」として話すためのマインドづくりのお手伝いも行っています。

英語講師としては14年以上、これまでのべ3000人以上の方へサポートをしていきました。

もともとは国語の教員になりたくて、大学に入学をしたのですが、そこで外国の方に日本語を教える方法を学ぶ授業があり日本語教育にも興味を持ちました。

卒業後はオーストラリアで日本語を教える機会に恵まれました。

この時の私の仕事は日本語を日本語で教えることだったので、日本語の授業では困りませんでしたが、英語は苦手なままで現地に行ったため、日常生活では困ることの連続でした。

何より自分の気持ちをもっと伝えたいのにうまく伝えられないことが多く、もどかしさを感じました。

自分が英語を学ばなければならないと思ったのはこの時です。中学生用のドリルを買って、やりなおしをはじめました。

帰国後も勉強を続け、テストで点がとれるようになったのでTOEICの講師として働くようになりました。ただ、私はTOEIC講師として英語を教えるようになっても、英語で思うように「話す」ことができなかったんです。

「英語を教えているのに、英会話が苦手」そんな状況を何とか変えたいと、様々な教材や学習方法を試してはあきらめたり、また新しいものに取り組んだり・・。

結局、試行錯誤や遠回りをくりかえして、英語であせらず、スムーズに話せるようになるまでには15年以上の時間がかかってしまいました。

一生懸命英語を勉強してTOEICでハイスコアもとれていたのに、英語を自分の言葉として話せるようになるまでにそんなに時間がかかってしまったことに疑問を持ちました。

「本当はどうしたらもっと効率よく、英語を話せるようになったんだろう?」

そんな疑問を解明したくて、英語教授法・第二言語習得論・脳神経科学やマインドセットの研究、異文化理解など、さまざまな分野の講座に参加をしたり資格を取ったりして、ふりかえりを行いました。

その過程で「英語力が高いけれど英会話が苦手」な方が抱える傾向や対策がたくさん見えてきたんです。

そのような経緯から現在は、英語コーチングを通して、かつての私と同じようなお悩みをお持ちの方にむけて「英会話力づくり」に特化したサポートを行っています。

「私と同じような遠回りはしてほしくない」「効率よく、そしてご自分らしく英会話力を身につけて、ご自分の世界や選択肢をさらに広げていただきたい」そんな思いから英語コーチングを行っています。

日野コーチの英語コーチングの概要について教えてください

日野コーチの英語コーチングの概要について教えてください

現在提供しているサービスは、3カ月~のコーチングとなります。内容の柱は2つです。1つ目は「英語を話す・聞く技術」をつくること。もう1つは、「英語を自分の言葉として、自信をもって話すためのマインド」づくりをコーチングの視点からサポートしています。

英語を話す・聞く技術については、会話のプロセスを(言語習得の理論から)「相手が発する音を認識する・音が表す意味を理解する・自分が伝えたいことをイメージする・英作文する・言葉として発する」ととらえ、受講生の方がどこに課題を持っていらっしゃるかを見つけます。

そしてその課題に対応する力を育て、あまり意識をせずに使えるようになるまで体に落としこむことで、会話をスムーズに回せるように練習を行います。

英会話では相手とやり取りをするには、反応するスピードが重要になります。

トレーニングでは、英語を聞き、話すために必要な力を、くり返しの練習で「理解できる」から「取り出し可能で、すぐに使える」状態にしてストックしていきます。その後はその力を軸に、お一人おひとりのゴールに向かって優先順位の高いことをピックアップ、スキルを伸ばしていきます。

英語をこれまで一生懸命学んでいらした方でも、「英語を話す」ことに対してはメンタルブロックを抱えていらっしゃるケースが数多くあります。マインド面については、言語に特化したコーチングの視点から、そのメンタルブロックが何なのかを一緒に洗い出し、そのブロックを取りのぞいていきます。

英語力の高い方は、普段見聞きする英語のレベルが高い分、自分が話す際も、「ネイティブスピーカーのようにならなければだめだ」と自らを追い込んでしまったり、これまでテストで高得点をとる過程で身についた「正解を探す」習慣をスピーキングにも適用させてしまって、言い直しや固まることが多くなり、流暢性や瞬発力が損なわれる・・といった問題を抱えてしまわれがちです。

今お伝えをしたことは、ほんの一例ですが、お一人お一人が抱えるそういった思い込みをはずし、同時に現実的な「話す・聞く技術」を作ることで、自分らしく「世界の人と臨機応変に、対等に話せる力」づくりを目指します。

コーチングの内容について教えてください

目標設定では、まず受講者の方が「英会話でどのような状態になりたいのか」「英会話ができるようになってどんな風になりたいのか」など、学習の先にあるイメージを丁寧にお聞きするようにしています。

こちらも言語に特化したコーチングの切り口から質問をさせていただくのですが、質問に答えることでご自分の思いや、実は叶えたいと思っていることにはじめて気がつくという方も少なくありません。ゴールをはっきりさせることは方向性を定めるうえでとても重要です。

それが分かったら、現在地とそこまでの距離や行き方を割り出し、コーチング期間やスケジュール、トレーニングにかけられる時間に合わせて目標を設定していきます。

サポート内容は大きく2つに分かれています。10日に一度Zoomなどを用いてセッションを行うことと、日々の学習サポートです。

セッションは60分程度で実施し、その前の10日間のトレーニングの振り返りや、進捗や定着状況の確認、新しいトレーニングが入る場合はトレーニングの意図のお知らせや取り組み方の説明を行います。そしてスケジュールや状況に合わせて、次のセッションまでの学習計画を一緒に立てていきます。数か月の間には、お仕事が忙しくて思うようにトレーニングの時間がとれない、等の外的環境に対応しなければいけないこと、英語を話そうとすると自分にだめ出しの感情が出てきてしまう・・など精神的なつまりが出てくることもあります。そういった場合にはコーチングを通して、その時期の乗り越え方やとらえ方の整理も行っていきます。

日々の学習にはLINEやメールなどを使用しています。セッションで決めたトレーニングについての進捗報告や、シャドーイングやスピーチなどの課題提出をしていただいています。提出された課題には改善点や良かった点等フィードバックをお返ししています。

使用する教材は、市販のテキストの中から良質なものを選んで使うことが良くあります。また、お一人おひとりの目標にあわせてオリジナル教材の作成をしたり、ESL(English as a Second Language)用の教材を使うこともあります。また、受講生の方の専門知識やご興味にあわせて、海外の動画やサイトも積極的に利用をするようにしています。

英語の学習をしていると、「自分は英語教材を使って勉強しなければいけない」「英語の学習以外の目的で本物に触れるなんてまだ早い」というブロックが出てきたりします。私自身にも長年こういったブロックがありました。ですがこういった枠をいったん取り払ってみると、海外の動画やサイトは便利な情報源となったり、一次情報の場合は日本語よりも分かりやすかったりと、意外と「普通に」自分の生活を助けてくれるものだと気が付くことが良くあります。

コーチング期間は、そんな風に「実際に英語でやりとりをする世界」とご自分の世界に橋をかけるきっかけとしても使っていただければうれしいなと考えています。

受講生にはどのような方が多いですか?

テストの点数は取れるようになったけれど、スピーキングに自信を持てない人に向けて、「話せるようになるためには、それに特化したトレーニングがあること」をお伝えしています。そのためTOEIC750~の方や日常的に英語の資料や本を読む機会はあるんだけれど英語を話そうと思うと固まってしまう、という方が受講をされることが多いです。

受講生の年齢は、30代の方から50代ぐらいの方、職業別で見ると会社員の方に加えて、専門職(医師や研究者・大学講師など)についていらっしゃる方が多いという特徴があります。まわりに英語を話せる方の割合が高く、だからこそ英語を思うように話せない自分に漠然と不安を感じるとお悩みをお持ちのケースが良くあります。

TOEICでハイスコアなど、すでに英語力を持っていらっしゃる方は、これまで英語に触れた時間が長く、たくさんのインプットをされていることで英語に対する基本的な感覚を持っていらっしゃることが強みです。

その強みを活かしながら、「聞く・話す」ために特化した練習を行い話すための回路を育てること、それを応援するマインドを作ることで、効率良くコミュニケーションの力を育てることができるようになります。

ご自身の経験も踏まえて、英語学習で最も大切だと感じることは何ですか?

ご自身の経験も踏まえて、英語学習で最も大切だと感じることは何ですか?

英語とひとまとめにされてしまいますが、試験で正解をとるための勉強のしかたと、誰かと話すための英会話力づくりでは、必要な力やその伸ばし方が異なります。私自身はこの境界があいまいなままで何年も遠回りをしてしまいましたが、この違い知ることがとても大切だと感じています。

英語学習に取り組んでいる読者の方へメッセージをお願いします

英語力を一生懸命伸ばしてきたのに、上手く話すことが出来なくて悩んでいる方は、「話す技術」に特化した練習をし、回路をつくることをおすすめします。

英会話の技術習得の過程は自転車に乗れるようになったり、楽器が弾けるようになる過程と似ています。何度も練習をして骨太のスキルを作ってしまうことで、あまり意識をしなくても言葉がでるようになってきます。努力をする期間は必要ですが、一度身につけるとこれからずっとあなたの味方になって、あなたの世界や交友関係を広げたり、選択肢を増やしてくれたりします。

そんな素晴らしい人生の味方を、ぜひご自分らしく育ててあげてください。

取り組みに不安があるときは体験カウンセリングを行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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