駐在妻のお仕事事情!リモートワークは可能?何ができる?

駐在妻のお仕事事情!リモートワークは可能?何ができる

海外赴任に帯同している駐在妻でも仕事をしている人は多くいます。

日本から続けている仕事をそのまま続けたり、海外に赴任してから新しい仕事を見つけて働き始めたりするなど、各々のやりたいことを続けています。

駐在妻のお仕事で増えるリモートワーク

駐在妻のお仕事で増えるリモートワーク

リモートワークで仕事を続ける人も

近年、インターネットが普及して、スマートフォンやタブレット端末などのアイテムも誕生してきたことから日本でも「在宅ワーク」をする人が増えてきました。

会社も新型感染症の拡大を受けて在宅ワークを推進している企業もあり、出社しなくても仕事をすることができる環境が整いつつあります。

そこで最近増えてきているのがリモートワークを利用して駐在後も仕事をする駐在妻です。リモートワークであれば、日本で仕事をするのも海外で仕事をするのも変わりません。

インターネットを利用する環境があればどこでも仕事をすることができる気軽さもあって、駐在してからも仕事を続けることができるとして人気があります。

リモートワークであれば海外にいる駐在妻も仕事ができるね

日本での仕事をリモートワークで継続

リモートワークで海外赴任後も仕事を続けることができるようになってきたのは最近のことであり、まだまだサンプルは少ないものの筆者が居住しているアメリカの駐在妻ネットワークで話を聞いている限り、仕事をしている人は確実に増えています

サンプル数は少ないのですが、仕事として多いのが日本でやってきた仕事をそのまま継続しているケースです。

駐在妻の中には、日本での仕事を辞めたり、休職したりして赴任している人が多くいます。

しかし、仕事の業種によっては海外に赴任してからもできる業務内容についていた人もいます。

そこで、日本での仕事の一部業務内容を変えてそのまま雇用継続してもらいリモートワークを続けている人がいます。

具体的な業務としては

  • 学習教材の開発に関わっていた人で、日本から送られてくるデータの修正業務を行っている。
  • 駐在妻となることが決まってから会社のウェブページのデザインや更新作業をする部署になり、オンラインで仕事を継続している。

このような仕事を日本でしていた人が海外に来てからもそのままリモートでの仕事を継続しています。

このように日本で働いていた内容をそのまま継続することができる業種についている人は少ないのかもしれませんが、ICT環境の発達に伴い、新しい働き方をする人が増えています。

培った語学スキルを生かした仕事をする

2つ目に多いリモートワークが駐在妻になってから身についた語学スキルを生かしてリモートワークを始める人たちです。

駐在妻になる人の多くが赴任前に言語に関する学習をしているのではないでしょうか。

オンライン英会話や英会話教室など学び方は人それぞれかもしれませんが、確実に語学スキルはアップしています。

こうした語学スキルを持っている人は、企業にとってみると貴重な人材であり、特に世界的に需要の高い「英語」や「中国語」などを話すことができる人であれば、その能力が仕事になります。

しかも、こうしたスキルは対面の仕事だけでなくリモートワークでも十分に生かすことができます。

そこで実際に言語スキルを必要としている会社と契約をして、オンライン会議の通訳をしたり、現地のクライアントとの交渉役を行ったりしているような駐在妻もいます。

駐在妻が生活をしているようなところは、日本とその国の結びつきが強い場所であり、通訳をすることができる人材は貴重です。

通訳や翻訳の仕事はオンラインでも行うことができるので、海外で住んでいるからこそ伸びているスキルを生かして収入を得ている人も多くいます。

せっかく駐在しているのだから語学スキルを生かした仕事がしたいな!

海外に居るからこそできる新しい働き方

リモートワークを海外に赴任してから始める人もいます。

その理由は、「海外だからこそできる働き方」だからです。

駐在妻になってしまうと仕事ができないという印象がありますが、逆に空いている時間が多くできるので、空いた時間を生かしたはたらき方ができるようになります。

これまでは趣味程度に楽しんでいたものが、実は収入を得ることができるようなものに変えることができるチャンスでもあります。

前述した語学スキルを生かした働き方だけでなく、海外に住んでいるからこそ得ることができる情報を雑誌やブログなどを使って紹介してもらう記事を書いて報酬を得るライターのような仕事をしたり、空いている時間を利用して得意のイラストを極めてイラストレーターとして活躍したりしている人もいます。

ライターやイラストレーターはリモートの人多そうだね!

駐妻になってすぐは難しいかもしれませんが、ある程度駐在経験を積み、現地での生活に慣れてくると、現地の会社と契約をしてリモートワークをする人もいます。

現地の会社と契約をする場合は、ある程度の語学力が必要になってきますが、日本では経験できないアニメの翻訳オンライン語学教師などの仕事をすることができます。

海外でも新型コロナウイルスの流行に伴ってリモートワークを推奨する企業は多く、求人から契約、さらに実際の業務まで一切会社に行くことなく仕事をするようなケースもあります。

海外にいるからこそできる新しい働き方で収入を得ている人も増えてきました。

リモートワークをするときの注意点

リモートワークをするときの注意点

在宅で稼ぐことができるリモートワークですが、仕事をするにはいくつかの注意が必要になります。

特に「収入を得る」という行為が様々な規定に引っかかる場合もあるので注意しましょう。

自分勝手な判断で仕事をするのではなく、専門家に相談すると良いです。

問題になりやすいビザの問題

リモートワークに限らず、仕事をして収入を得るという点で気を付けなければいけないのがビザ(査証)に関する問題です。

ビザ(査証)が外国に入国するときに必要になるものですが、観光目的で入国する場合には一定期間の滞在以内であれば免除されるルールが多くあります。

そのため、海外旅行に行くときにはビザ(査証)の取得条件や内容について意識をしている人はほとんどいないはずです。

しかし、駐在となると話は別になります。駐在をする場合には、観光ビザで入国してしまうと滞在期間を大幅に超えてしまうケースがほとんどです。

そのため、観光ビザではなく就労ビザや家族ビザなどを取得して赴任、または現地に到着をしてからビザの変更手続きをします。

会社で働くことになる赴任者は、審査の厳しい「就労ビザ」を取得するケースが多いのですが、家族に関しては就労ビザを取得した人に帯同するためのビザが発給されています。このビザの取得条件が問題になります。

例えば、筆者が居住しているアメリカの場合、赴任する人は、「E-1ビザ」や「L-1ビザ」を取得します。

そして、同行する配偶者や子どもは、旦那のビザに応じて「E-2ビザ」「L-2ビザ」を取得するケースが多いです。

このE-2ビザやL-2ビザを保有している人は、昨年まで就労することに制限がついており、例えパートやアルバイトであっても就労許可証(EAD:Employment Authorization Document)の申請と取得が必要でした。

そのため、リモートワークをすることができる条件が整っていても就労がしにくい状況でした。

しかし、2021年11月にこのルールが改正され、『Eビザ及びLビザの帯同配偶者はその有効な非移民資格に基づき、雇用許可を得ている(=就労することができる)』とみなされるようになり就労が自由に可能となりました。

このように就労に関する決まりは、それぞれの国ごとに決められており、理解をするのがとても難しいです。

リモートワークであっても賃金の支払いが銀行振り込みになっているなど企業側が支払ったことが分かってしまうものであれば、ビザの発給要件を満たすことができず、ビザの取り消しや最悪、強制帰国ということも考えられます。

働く前に、その国の就労条件がどのようになっているのかを確認しましょう。

収入が一定以上になったときには確認

2つ目が税金の問題です。

日本で働いていても所得税が取られますが、海外に赴任をしている間は日本に居住実態がないので、日本の所得税を支払う必要はなくなります。

一方で、海外に居住をしている場合、海外の所得税にあたるものを支払わなければいけないケースが生じます。

基本的にアルバイト程度の収入であれば所得税が加算されるようなケースは少ないのですが、日本でも「103万円ルール」と言われるように、一定収入以上になると所得に応じた税金を支払わなければいけない制度が設けられているところがあります。

日本の税金のルールも難しいのに、海外の税金のルールなんて分からないよ

実際に、スペインでは2年以上の就労実績があると翌年から支払わなければいけなくなるルールがあったり、旦那さんの会社の配偶者手当の規定を逸脱してしまった結果、配偶者手当が打ち切られてしまう結果になってしまったりというトラブルは聞いたことがあります。

日本であれば税理士のような人に相談をすれば分かるようなことでも海外ではわかりにくいところが多くあります。

後悔をしないためにも、周囲で同じような就労をしている人に話を聞いてみる、現地の法律事情に詳しい弁護士に話を聞いてみるなど、リモートワークをして収入を得ることができる環境であるのか総合的に判断して始めることが大切になります。

身バレにも注意しよう

次に気を付けておきたいのが「身バレ」です。

SNSを利用するときなどに注意することは駐在妻の間でもよく言われることがですが、リモートワークをするときにも注意が必要です。

仕事の種類にもよりますが、実際に筆者の周りであったトラブルから話をすると、現地での暮らしや文化などをブログ記事や出版社を通じて配信してもらい報酬を得るライターの仕事をしている人でした。

ライターとして的確な記事を書くことができ、写真などを用いて現地の情報を配信していたのですが、その写真の中に特定の人が映り込んでしまったことからライターをしていることがばれてしまいました。

また、小さいながら周りにいた人の顔も写り込んでおり、写っている人の許可を得ずに写真を使ったことでトラブルになり、周囲から冷たい目で見られるようになっただけでなく、現地の日本人社会も迷惑をかけることになりました。

海外の日本人コミュニティはとても狭く、簡単に個人情報を特定されてしまいます。

駐在生活の面白い部分や楽しい部分を掲載していたつもりが、現地の人から見ると「自慢話」や「面白くない話」と受け入れられてしまうこともあります。

情報を発信するような仕事をする際には気を付けて行うことが大切です。

SNSにも気をつけなきゃね

おすすめのリモートワークは

おすすめのリモートワークは

それでは、駐在妻となった人がこれからリモートワークを始めてみようと思ったときにどのような仕事が良いのでしょうか。

できれば日本から学んできたことを生かすことができ、なおかつ高収入を得ることができるようなものがあればよいですね。

パソコン1つで作業ができるもの

リモートワークで仕事をするのであれば、基本的にパソコン1つで仕事をすることができるものがベストです。

海外赴任をしてから仕事のために道具を買いそろえるのは大変ですし、日本のように簡単に手に入らないケースもあります。

どんな例があるのか、周囲でやっている人が多いものを3つ紹介します。

海外ライターとして契約

海外に住んでいることを生かして、現地の事情や生活の様子、ニュースなどをまとめてライターとして仕事をしている駐在妻がいます。

基本的に日本の会社と契約をしているので、語学的なスキルが求められることも少ないので始めやすいのが特徴です。

ライターになるためには、契約を結ぶ必要があります。契約方法としては、自分から直接出版社や新聞社に応募する方法、インターネット上の求人サイト(ランサーズやクラウドワークスなどが有名)を利用して契約をする方法です。

文章の構成力や表現力といったスキルが必要になりますが、新聞社と契約して日本の新聞に掲載されるような記事を書いたり、中には現地からのテレビ中継リポーターとして契約してテレビ出演を果たしたりする駐在妻もいます。

災害があった、新型コロナウイルスが流行したといった事態のときには日本のメディアも現地にいる人の声を聴きたいのでSNSなどで盛んに求人情報を出していることもありました。

日本語で仕事をすることができる安心感があります。

夫の会社と契約をして働く

意外かもしれませんが、海外赴任した旦那さんの会社から駐在期間中に雇用契約を打診されるケースもあります。

業務内容は様々で例として

  1. 日本でホームページなどの管理をする仕事をしていたのでそのスキルを生かして、現地の会社のウェブサイト管理を行った。
  2. 現地の会社で出張する人たちの航空券や宿泊先の確保業務を自宅で行った。
  3. 現地の会社に赴任をしたり、帰任したりする家族に対して情報の提供やサポートを行う。
  4. 旦那の会社に勤めている現地スタッフに日本語の教育をオンラインで実施した。

このような例があります。

全てがリモートワークですることができるものではなく、リモートワークと実際に現場に行って働くのを合わせたハイブリッド形式のものもありますが、駐在妻らしい仕事の仕方と言えるかもしれませんね。

旦那の会社からの紹介なら安心できそうね

海外で代理購入をして日本に商品を発送

3つ目は、赴任してから日本の会社と契約をして仕事をしたケースです。

多いのが輸入商品の代理購入で、現地でしか購入することができないものをオンラインや実際にお店に行って購入し、複数の商品を1つに取りまとめて、日本に発送します。

日本との物価の差や為替レートの差を考え、利益が出るものの商品を購入し取りまとめて発送するだけなので簡単にすることができます。

どの程度の利益を出すことができるのかは取り扱う商品や契約する会社によって異なりますが、ブランド品などの高級品をメインで取り扱うのであれば、それなりに大きな利益を出すことができます。

ただし、この仕事は一部でリスクもあり、商品を日本に個人で大量発送していると運び屋と間違えられてマークされてしまう可能性もあります。

また、購入する商品によっては、損をする可能性もあるので注意しましょう。

駐在妻のスキルを生かせる仕事

せっかく駐在妻として赴任をしているのであれば、やっぱりそのスキルを活かせる仕事に就くことが一番やりがいあるのではないでしょうか。

こうなると一番良いのが通訳翻訳などの語学力を生かした仕事になります。

リモートワークですることができる仕事の中で駐在妻の語学力を生かすことができる仕事としては、

  1. オンラインで翻訳の仕事を受注して、翻訳の仕事をする。
  2. オンラインの語学教室で講師として参加する
  3. 現地で通訳として仕事をする

このような仕事をしている人がいます。

どの仕事をしている人にも共通しているのが、語学の勉強に興味があったり、語学の専門的な学習をしてきたりした人で駐在妻になることでさらに語学スクールなどに通ってスキルをアップして、学ぶ側から指導する側になっている点です。

語学関係の仕事をするメリットは、

  • 駐在妻として一番伸びている力を生かすことができる点
  • 駐在妻がする仕事の中では報酬単価の高い仕事である点
  • 日本へ帰国後も語学スキルを生かした仕事ができる点

このような点を挙げることができます。

しかも在宅ですることができる仕事が多いので、普段の生活の空き時間で仕事ができるメリットもあります。

日本企業の通訳として活躍している人もいるみたいだね

リモートワークのスキルを伸ばすことができる仕事

3つ目におすすめの仕事がこれからの社会を見据えて「リモートワーク」のスキルを活かすことができる仕事です。

今は、日本だけでなく世界中で出社しない働き方が増えてきています。

会社も大きな事務所を構えるのではなく、パソコン1つで起業するような会社も増えています。

つまり、今後の仕方を考えていくときに、オンラインで仕事を受注して、納品する方法が主流になっていく可能性が高くなっています。

そこで駐在妻として海外で生活をしている間にリモートワークをすることができるスキルと環境を整えていきます。

リモートワークのスキルと言っても何をすればよいの?

まず、リモートワークのスキルを伸ばすのであれば、自分の特技を見つけることが大切です。

「プログラミングをすることができる」「エクセルなどのソフトを使いこなすことができる」「ライティングを得意としている」このようにICTに関わる専門的な知識や技能があればリモートワークの企業から採用されやすくなります。

もちろん、パソコンの技能に関する資格も有していればベストです。最近では、パソコンの技能に関する検定もオンラインで受講することができるようになってきているので、駐在妻の生活をしている間に資格を取得すれば仕事を受注しやすくなります。

2つ目が企業(クライアント)との関係を作ることです。

リモートワークで仕事をする際にはいきなり正社員となることは少なく、仕事を受注して、完成した仕事に応じて報酬が支払われるシステムになっていることが多いです。

そのため、いきなり高額の報酬を得ることができる案件を受注することは少なく、こつこつと実績とスキルを積み重ねていって単価の高い仕事を受けることになります。

仕事をもらえるクライアントとの関係作りはとても大切であり、長い時間をかけて仕事の内容が認められることも多いです。

駐在妻として生活をしている間によりよい仕事をもらうことができるようにクライアントとの信頼関係作りをしていきましょう。

まとめ

まとめ

ここまで駐在妻のリモートワーク事情についてまとめました。

ビザ(査証)などの問題をクリアすることができれば、駐在妻でもリモートワークで仕事をしていくことは可能です。

特に最近では、リモートワークでの仕事を依頼する企業や個人が増えているので、駐在中にリモートワークで仕事をして稼ぎを挙げている駐在妻も増えています

仕事の内容は様々ですが、せっかくなら駐在妻として伸びている語学スキルや実体験を基にした知識を生かすことができる仕事であればやりがいもありますし、高い報酬を得ることができるチャンスがあります。

  • この記事を書いた人

emikyon

ドバイ、アメリカ、メキシコでの駐在妻を経験。大好きな海外旅行の際に、飛行機のマイルを貯めることもライフワークの一部。元小学校教諭。英検準1級。

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