【インタビュー】吉留春佳コーチ「正しい英語の発音は聞き手への思いやり」

自己紹介と英語コーチングを始めた経緯

英語との本格的な出会いは、大学時代です。

元々語学を学ぶ楽しさを感じており、英語音声学のゼミに入りました。そのゼミでは、音声学に基づいた理論と実践によって発音を改善していく指導を受けました。最初はレッスンについていくのに苦労したのですが、次第に英語でコミュニケーションが取れるようになり、自分に自信を持てるようになっていったことを覚えています。「英語の発音を学ぶことで、人生が変わった」「人生の選択肢が増えた」と実感した瞬間でした。

大学卒業後は英語を活かせるグローバルな企業に就職して、海外の方とやり取りをしたり、貿易実務に従事したりしていたのですが、結婚と出産を期に、英語に触れる機会がなくなってしまいました。久しぶりに国際交流の場で英語でコミュニケーションを取ろうとした際、英会話力の衰えに愕然とし、再び自信を失ってしまいました。しかし、英語を扱うボランティア活動を行った時に、英語の発音をとても褒められ、自信を取り戻すことができました。英語から離れていると、コミュニケーション能力こそ下がってしまうものの、発音は一生ものなのだと実感し、発音を学ぶことは英会話力に対する自信につながるのだと強く思いました。

そこで、オンラインで幼児英語の通信教育を受けて、子育て英語講座の教師の資格を取ったのが、英語キャリアの再出発となりました。そして、自分と同じように、「子育て中でも英語を学びたい」という女性に寄り添いたいと思うようになりました。最適なサポート法を模索するうちにコーチングという手法に出会ったのですが、コーチングについて調べていくうちに、大学時代に英語音声学の教授がしてくれたことが、まさにコーチングだったということに気づきました。

その教授は、「英語を教える」というより、「落ち込んでいる生徒を励まして教え導く」ことを大切にされていました。その方のように英語を教えたいと思っていたので、英語コーチとして働いていく道を選択しました。

吉留春佳コーチの英語コーチングの概要

私のコーチングでは、「自分を信じれば、可能性は拓ける」という「英語マインド」をしっかり身につけることを前提とし、発音のトレーニングと学習の継続をサポートしています。

コースは大きく分けて2つあり、初心者の方には、まず文法を学習してほしいので、6ヶ月のコースをおすすめしています。英語力を向上させながら、並行して発音の練習を行っていくコースになっています。

それに対して、中～上級の方で、特に発音を練習したいという方には、3ヶ月の集中コースを提供しています。既に英語関係の資格を持っていたり、学習経験はあるのに、英会話や発音に自信がないという方におすすめです。英語講師などの、英語を生かした職業を目指している方が受講されています。

サポートとしては、初回90分のカウンセリングに加えて、週1回60分のセッションを実施しています。コーチング期間の最後にも、90分の振り返りの機会を設けています。

また、私のコーチングの一番の特徴は、「英語を学習する環境を整えている」という点です。一緒に英語を学ぶ仲間がいたり、先に英語コーチングを修了した先輩と触れ合えるコミュニティーを提供しています。そのコミュニティーの中では、英語でディスカッションを行うなど、英語を使ったコミュニケーションを2週間に1回行っています。他の受講生から刺激を受けたり、一緒に頑張っていることを実感する場となっています。

コミュニティーの中では、まず最初に近況報告などのグリーティングを行い、続いて好きな映画や、最近読んだ本についてなどトピックを決めてペアワークを行います。そして最後に、何か一つ記事を読んで、その記事についてディスカッションを行います。記事の内容としては、例えば「ビジョンボード」についての記事や、「海外でのこんまりメソッド」や、「海外の子育て事情」についての記事など様々なものがあります。ビジョンボードとは、中長期的な目標と、将来の目標を可視化して、それを毎日チェックすることで、潜在意識に働きかけ、行動力が増すことで目標の実現を目指していく方法論です。いずれにしても、こちらで記事を選ぶ時は、学習者のみなさんがポジティブな気持ちになれるような記事を選ぶようにしています。また、上級者の方には、記事選びと進行を担当してもらうこともあります。

コーチングの内容

目標設定としては、初回のセッションで、生徒さんの「自分がやりたいこと」をたくさん話してもらって、その中でも特に達成したい目標を決めてもらいます。

具体的な目標を決める方法として、私のコーチングでは「SMARTの法則」を採用しています。Specific（具体的な）かつMesearble（数字で表せる）で、Relevant（自分が楽しいもの、ワクワクするもの、自分の夢につながっているもの）な目標を立てていきます。例えば、「子どもの保育園での様子を、保育園の先生に6往復の会話で確認できるようになりたい」「ママ友と30分間会話ができるようになりたい」というような目標設定になります。

発音の指導にはSlackというチャットツールを使っています。特定の課題を与えて、それに対する音声を送ってもらい、音声と文章でフィードバックを行っています。フィードバックに関しては、平日の場合毎日行っています。

日々のサポートは、プレミアムコースの方には、こちらも平日は毎日、Googleスプレッドシートを使って、交換日記のような形で、学習時間と学習内容をチェックしています。

また、学習した中での「気づき」や思ったことを伝えてもらい、さらに「少ない時間だけれど、昨日の復習ができました」など、自分自身を褒めるようお願いしています。子育てをする女性は誰にも褒めてもらえないという悩みを抱えています。家事や育児をしながら、英語学習も頑張っている自分を自分で褒めてもらい、それに対して私がフィードバックを行うようにしています。

日々生徒さんからいただく報告では、生徒さんの成長を実感することが多いです。例えば、学習開始3週間の生徒さんは、英語の先生とコミュニケーションが取れないことが悩みだったそうですが、「How are you？」といった簡単な会話が初めてできたという報告をしてくれました。そういったはじめの一歩が大事だと思うので、「達成できたことに対する自信」「毎日学習を続けたことに対する自信」を育てることを重視し、英語力の面だけでなく、マインド面の成長を促すよう心がけています。

どのような受講生が多いですか？

私の受講生は、女性がメインで、中でも8割が子育て中の女性です。Instagramでのセミナーなどをきっかけに、「子育て中の女性のサポートをしている」という点に魅力を感じて入会される方が多いです。

特に、一般的な英語コーチングだと、子ともの体調不良を原因にセッションの日程の変更を申し出るのは難しい場合も多いと思うのですが、そういった事情に理解のある環境が、好評を得ているようです。

ただ、子育て中の女性に限らず、英語を本気で学んで自分の人生を変えたいという強い意志を持った方のサポートをしていきたいと思っています。発音などの面でのティーチングはこちらからもサポートできますが、最終的な英語力アップには生徒さん自身の努力が欠かせないと思います。そのため、最終的には自分の力で走っていけるような強い意志を持った生徒さんと一緒に学んでいきたいです。

英語学習で大切だと感じることは？

私が英語学習で大切だと感じていることは、3つあります。

1つ目は、「楽しく学び続けること」です。英語学習を「苦しいもの」ではなく、「自分の人生を広げるためのツール」として捉えてほしいので、自分の好きなことや、自分の思い描く未来を見据えて、楽しく継続していくことが大事だと思います。

2つ目は、学習の最初の段階で発音をしっかり身につけることです。文法を学ぶ場合も、単語を学ぶ場合も、正しい音で学ばないと二度手間になります。私自身、発音を学んだことで　試験で良い成績を収めることではなく、コミュニケーションとしての英会話力を手に入れることができました。

発音は、「聞き手への思いやり」だと思います。こちらが分かりづらい発音で話しかけると、聞き手は頑張って理解しようと努力することになってしまいます。必ずしも美しい発音である必要はないですが、伝わりやすい発音でのコミュニケーションを心がけることで、聞き手の負担も減りますし、スムーズに意思疎通できることで、自分自身の自信にもつながると思います。

3つ目は、「自分を信じること」です。生徒さんには、「あなたの可能性は無限大ですよ」と伝えたいです。英語に対する苦手意識を取り払うことで、英語力が劇的に向上したりもするので、英語を学ぶ上ではマインドも重要な要素だと思います。

英語学習に取り組んでいる読者の方へのメッセージ

私のモットーは「It’s never too late（遅すぎることは何もない）」ということです。

私も言語を学習するに当たって多くの挫折を経験しましたが、挫折をした後でも学習を始めるのに遅すぎることはないと思っています。学習者の未来を英語を使って切り拓くサポートをするために、英語コーチがいます。自分に合った英語コーチを見つけて、一歩を踏み出してほしいと思います。

私も心の底からサポートしたいと思っています。

下記よりお申込みください。