「英語が全くできないけれど、仕事で英語が必要」
「英語ができない社会人は何から勉強を始めればいい?」
学生時代から英語に苦手意識を持ちながら、そのまま社会人になってしまったという人も多いのではないでしょうか。いざ会社に入って業務を進める上で英語が必要になったり、昇進のためにTOEICの受験が必要になったりして、困っている人もいるかもしれません。
この記事では、英語が全くわからない社会人を「英語を使って業務を行う必要がある人」と「昇進のためにTOEICのスコアが必要な人」に分けて、それぞれのケースで行うべき勉強方法を紹介していきます。また、英語が全くできない人がしてしまいがちな誤った学習方法や考え方についても併せて解説していきます。
英語に苦手意識があるけれど勉強しなければならない方、英語が全くできなくて何から取り組むべきかわからない方は、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
英語が全くできない社会人がやるべきこと
「英語に苦手意識がある」「話すことはもとより、読むことも書くことも全くできない」という社会人が英語学習を始める際、何よりも最初にすべきことは目標設定です。
社会人が英語学習に取り組む理由として最も多いのは、仕事で必要だからというものでしょう。しかし、「仕事で必要」とひとことで言っても、海外出張の予定があるのか、電話での受け答えが必要なのか、英語でのメールのやりとりを行うのか、もしくは昇進でTOEICのスコアが必要なのかなど、具体的な「英語が必要な理由」は様々です。
英語学習を始めるにあたっては、自分に取っての明確なゴールを設定して、目標を達成できるような学習方法を選定することが非常に重要となってきます。そのため、英語学習に取り組む前に「どんな能力を」「どのレベルで」「いつまでに身につけたいのか」を具体的に考えましょう。そうすることで、ゴールから逆算して無駄なく学習を進められるのです。
英語が全く分からない大人におすすめの勉強法
いくら英語が苦手とはいえ、仕事をする上で英語の学習が必要になることもあります。社会人が英語の学習を始める動機として多いのは、以下の2つのケースが挙げられます。
- 業務において英語で話す必要がある
- 昇進などにおいてTOEICのスコアが必要
ひとつ目は、海外出張や赴任、もしくは同僚や上司、取引先などに外国人がおり、英語でのやりとりが必要になるケースです。この場合、リーディング、スピーキング、リスニング、ライティングの総合的な英語力を鍛える必要があります。業務内容によって重要となる能力は異なりますが、特にスピーキング力はどのような仕事においても大切かつ、多くの日本人が苦手としているところでしょう。
2つ目は、昇進などの条件にTOEICのスコア取得があるケースです。この場合に必要なのは、リーディングとリスニングの能力を鍛えることです。また、2時間のテストを乗り切るだけの集中力を鍛えることと、頭の中で素早く情報を処理していく力も必要になってきます。
このように、英語学習の目的や目標によって、鍛えるべき能力は大きく異なります。また、目標を達成するための勉強方法も違ってきます。以下では、それぞれのケースにおける最適な勉強方法を紹介していきます。
業務において英語で話す必要がある人におすすめの勉強法
業務を進めるにあたって英語が必要な人は、リーディング、スピーキング、リスニング、ライティングの総合的な英語力を鍛えるのがベストです。もちろん、英語で会議に参加するならスピーキングとリスニングが特に重要で、英語のメールを書くならリーディングとライティングが大切など、必要な能力は業務内容によって異なります。しかし、今後の業務でどんな英語の能力が必要になるかはわかりません。
せっかく学習を始めるならば、総合的な英語力をバランスよく伸ばしていくべきと言えるでしょう。以下では、リーディング、スピーキング、リスニング、ライティング全ての基礎となる単語・文法の学習方法と、フレーズ暗記とアウトプットの重要性について紹介します。
単語の暗記
当たり前ですが、英文は、英単語で構成されます。つまり、英単語を知らなければ、英語を理解することも発することもできません。初学者向けの英単語集を1冊購入し、全て暗記するまで徹底的にやり込みましょう。
おすすめの取り組み方は、まずは全ての単語を見て「わかる」「わからない」に分類し、初回に「わからない」に分類されたもののみを一定期間のうちに繰り返し覚えることです。1冊を覚えきったら、次のレベルの単語集に取り組みましょう。
また、英単語を「書いて覚える」のはお勧めできません。その理由は、仕事で英語を使う上で、英語を書く場面はあまりなく、あったとしても予測変換機能などで正しいスペルを打ち込めるためです。1文字1文字完璧に英単語を覚えようとすることに時間を使うよりも、なるべく多くの単語を「見てその意味がわかる」レベルにすることが、英語力の底上げの近道と言えるでしょう。
文法の理解
英単語と同様に、文法の理解も重要です。文法を学習する際には、初学者向けの参考書を1冊選び、完全に理解できるようになるまで取り組みましょう。ポイントは、基礎的な部分のみが網羅されている参考書を用意することと、1冊の参考書に絞り繰り返し取り組むことです。細かい文法まで事細かに記載された分厚い参考書は、やり遂げるのに労力が必要で、挫折してしまう可能性が高くなります。薄く、わかりやすく、「これならできそう」と思える1冊を選んでください。
また、複数の参考書を購入するのもおすすめしません。英文法とはひとつのルールであり、基本的にはどの参考書を選んでも書かれている事実は変わりません。複数の参考書に手を出してしまうと、1冊あたりにかけられる時間が減ってしまいます。1冊のみに絞り、それを繰り返す方が記憶にも残りやすいでしょう。レイアウトが見やすく、かつ自分の英語力に見合ったものを選んでくさい。また、最終的なゴールを意識しながら選ぶことも大切です。
学問として文法をマスターすることではなく、あくまで話せるようになることを目的としたものを選びましょう。選択が難しければ、英語講師などにアドバイスを求めることもひとつの手です。1冊を選んだら、同じものを何度も繰り返しましょう。
また、文法を理解したあとは、その文法を使って自分で英作文をしてみることがおすすめです。ただ受動的に参考書を読むだけの学習は、記憶に残りにくいでしょう。学んだことを実際に使うことで、より記憶に定着しやすくなります。また、実際にアウトプットをすることで「理解した気になっていた」ということが防げます。
初学者のアウトプットの場としておすすめなのは、英会話スクールです。その理由は、英語を教えるプロが1人1人のレベルにあった教え方をしてくれるためです。無料の英会話交流サイトやアプリなどを利用して英文を添削してもらうことは可能ですが、そのようなサービスでは「英語での添削」が基本となります。
つまり、最低限「ネイティブが英文について指摘した英語の文章」を理解する力が必要であるということです。そのため、「英語が全くできない、わからない」という方は、まずは英会話スクールなどで基礎力をつけることがおすすめなのです。
フレーズの暗記
単語の暗記・文法の理解と並行して行うべきは、フレーズの暗記です。フレーズの暗記は、特に英会話において大きな力を発揮します。その理由は、ひとつのフレーズを覚えておけば、言いたいことを頭の中で組み立てる必要なく、瞬時に声に出せるからです。フレーズ中の単語を変えるだけで、様々な場面で言いたいことを言い表せるようになります。
フレーズを暗記する方法には、参考書を利用する方法と、自分でフレーズを制作する方法があります。フレーズ暗記のための参考書としては「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(ベレ出版 )」シリーズが高い人気を誇っています。中学校レベルの文法を使用したフレーズが多く掲載されており、音声もついているため初学者には良い教材でしょう。
また、業務においてよく使うフレーズを自分で制作し、それを覚えるという方法もあります。より実用的なフレーズを暗記できるため、すぐに英語を話す機会がある人には良い方法です。ただし、覚える前には作った英文に誤りがないかを確認してもらいましょう。
確認方法は英会話スクールで教師に聞くほか、英会話の交流サイトやアプリを利用する方法があります。しかし、先述したとおり、やはり英語が全くできないという人は1人1人の英語力に合わせて丁寧に指導をしてもらえる英会話スクールの利用がおすすめです。
アウトプット
業務で英語を使用する人は、インプットと同時にアウトプットをしていくことが重要です。英語を学習する際には、学んだ知識を実際に使うことで定着していくと言われています。
アウトプットには、具体的に「ライティング」「スピーキング」などが含まれます。インプットの学習とアウトプットの学習の大きな違いは、アウトプットの学習においてはそれを読んだり聞いたりしてくれる相手が必要なことです。作文をしたら添削してもらう必要がありますし、話した文章が伝わるかを確認したり、会話をしたりする必要があります。
英語が全くできない人のためのアウトプットの場としておすすめなのは、やはり英会話スクールです。無料の添削サイトの利用や、国際交流イベントへの参加などもアウトプットの場ではありますが、これはある程度英語に慣れている人が利用するものと考えましょう。英会話スクールは英語を学ぶ場であり、英語を教えるプロが集まっているため、どんなレベルの人であっても安心してアウトプットできます。
英会話スクールには、従来の通学型のスクールのほか、自宅にいながら学習できるオンライン英会話、レッスン外でも目標達成までの学習をサポートしてくれるコーチングスクールなど、様々なタイプのものがあります。自分にあったものを選ぶことが大切ですが、英語が全くできないという人には通学型のスクールもしくは英会話コーチングスクールがおすすめです。
その理由は、多くのオンラインスクールは毎回のレッスンで講師が代わり、教え方や質が統一されないためです。英語の初学者には「自分の苦手な部分がわからない」という人も多いでしょう。苦手な部分を指摘してもらえ、比較的生徒1人1人の英語力を丁寧見てもらえるため、通学型のスクール、もしくは英会話コーチングスクールの利用がおすすめなのです。
【関連ページ】【徹底比較】おすすめ英語コーチングスクール12選。ランキング形式で紹介!
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ビジネス英会話を効率よく身につけたい方におすすめのスクール
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ENGLISH COMPANY
公式サイト:https://englishcompany.jp/
『ENGLISH COMPANY』は、科学的なトレーニングと英語学習のコンサルティング(コーチング)で、最短距離で目標達成を目指すための英語コーチングスクールです。
ENGLISH COMPANYでは言語習得の科学「第二言語習得研究」の知見を活かしたトレーニングを行います。
第二言語習得研究に沿ってあなたの課題を発見し、それに適した学習方法を選択するので、一切の無駄を省いて効率的な学習ができます。
関連記事:ENGLISH COMPANYの口コミ・評判まとめ【時短で伸ばす!】
STRAIL(ストレイル)
公式サイト:https://strail-english.jp/
『ストレイル』は、ENGLISH COMPANYを運営しているスタディーハッカーが運営する英語のパーソナルジムです。
学習方法については、ENGLISH COMPANYと同じく「第二言語習得研究」に基づいています。
ENGLISH COMPANYとの違いは、自習中心の英語コンサルティングサービスを提供している点、グループレッスンを採用している点です。
ENGLISH COMPANYの半分程度の月額で受講できます。期間も2ヶ月と短いので、第二言語習得研究に基づいて、短期間で集中して成果を出したいという方におすすめです。
関連記事:【高密度トレーニングとは?】ストレイル(STRAIL)の口コミ・評判まとめ
トライズ
公式サイト:https://toraiz.jp/
『トライズ』は、1年間で1000時間の学習時間を確保して英語をマスターする英語コーチングスクールです。
他英語コーチングスクールと比べると、期間が長く、本気で英語を極めたいという強い意思がある方向けのサービスです。
英語の習得には最低でも1000時間必要と言われています。その1000時間の学習をコースに含めている英語コーチングスクールは他にはありません。
確かに英語コーチングで学習習慣を身につければ、受講後も自走して学習できます。しかし「本当に自走できるのか?」「途中でやる気がなくなってしまわないか」と不安ですよね。 しかしトライズでは、1年間のコーチングで確実に1000時間の学習時間を確保できます。
1年間の受講生の継続率は91.7%という高さです。「もう挫折したくない」「なんとしてでも英語力をあげたい」という方におすすめです。
関連記事:【1年で英語が話せる?】トライズ(TORAIZ)の口コミ・評判まとめ
無料カウンセリングをしっかり活用して、ご自身にあった英語コーチングスクールを見つけてみてください。
昇進などにおいてTOEICのスコアが必要な人におすすめの勉強法
次は、昇進などにおいてTOEICのスコアを伸ばす必要がある人に向けた学習方法です。TOEICはリーディングとリスニングで構成されるため、鍛えるべき能力もリーディングとリスニングとなります。業務において英語を使う場合よりは、シンプルな学習方法で進められます。
単語の暗記
TOEICの点数を上げるうえで、何よりも重要となるのは、単語の暗記です。TOEICでは単語の知識を問う問題が出題されるほか、長文読解やリスニングをするにあたっても単語の知識は必須です。まだTOEICのスコアが低い人は、知っている単語の数が増えれば増えるほど、点数は上がると考えて問題ないでしょう。
単語のインプットをする際は、TOEIC用の単語集の利用がおすすめです。大量のTOEICの過去問を分析して、よく出題されると判断されたものが掲載された単語集を選びましょう。また、複数の単語集に手を出すよりも、決めた1冊を繰り返しこなす方が記憶に残りやすいでしょう。
問題演習
単語演習と同時並行で進めるべきは、問題演習です。過去問題集や予想問題集を用意し、週に1回、2習慣に1回など定期的に解きましょう。問題演習をすることで、自分の苦手な部分が見えてくるほか、集中力も身に付きます。2時間という長丁場で200問という大量の英語問題を解くためには、集中力とある程度の慣れが必要です。
時間感覚を身につけるためにも、定期的に問題演習を行いましょう。演習の際には、なるべく本番の環境に近づけるため、2時間通して解くことと、マークシートを用意してきちんと塗り潰す作業をすることがおすすめです。
英語コーチングスクールの体験レッスンやインタビューを30スクール以上行ってきた私が、TOEICスコアを上げる上で本当におすすめだと思ったスクールを3つだけ紹介しておきます。ぜひ利用してみてください。
TOEICスコアを短期間で劇的に上げたい方におすすめのスクール
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STRAIL(ストレイル)TOEIC®️L&R TESTコース
公式サイト:https://strail-english.jp/
STRAILは、ENGLISH COMPANYを運営しているスタディーハッカーが運営する英語のパーソナルジム。
TOEIC®️L&R TESTコースは、TOEICのスコアを重点的かつ短期間に伸ばしたいという方のための、3ヵ月集中TOEIC特化型プログラムです。語彙、文法からリーディング・リスニング力の向上、さらに演習問題での実践力の養成と、バランスよく学習を進めるカリキュラムを提供しています。
そのため公式サイトを見てもわかる通り、TOEICスコアを短期間で大きく上昇させることが可能となっています。TOEIC受験希望者は大変満足できるサービスです。
関連記事:【高密度トレーニングとは?】ストレイル(STRAIL)の口コミ・評判まとめ
プログリットTOEICコース
公式サイト:https://www.progrit.co.jp/
プログリットのTOEICコースでは、初回無料カウンセリング時に英語テストを行い、課題を割り出すことで、TOEICスコアアップのための学習ロードマップを作成します。
そのため、どのトレーニングを取り組めばよいかを明確にして、効率的に学習を進めることができます。 初回無料カウンセリングだけでも、非常に価値のある体験になりますので、ぜひ受講されることをおすすめします。
関連記事:プログリット(PROGRIT)の口コミ・評判まとめ
フラミンゴオンライン英語コーチング 試験対策コース
公式サイト:https://coaching.app-flamingo.com/
『フラミンゴオンライン英語コーチング 試験対策コース』は、TOEICのスコアを上げるとともに実際の業務で活きる英語力も高めたいという欲張りをかなえられるプログラム。
TOEIC900点以上のスコアを持つ、今まさにビジネスの現場で活躍するコーチが所属しています。
TOEICのスコアを上げながら、ビジネスで実際に使えるような英語力を身につけられるように、効果的なトレーニングを提供しています。
関連記事:フラミンゴ英語コーチングの料金・口コミまとめ【完全オンライン】
無料カウンセリングをしっかり活用して、ご自身にあった英語コーチングスクールを見つけてみてください。
英語が全くわからない人が気をつけたい4つのポイント
次は、英語が全くわからない人が陥りやすい、効率的でない勉強方法や考え方を解説します。英語が苦手な社会人が学習を始める際には、以下4つのことに注意しましょう。
- 学生時代の教材をやり直すのは非効率
- 「留学さえすれば話せるようになる」は誤り
- インプットだけを大量にするのは遠回り
- 目標と期限を明確にする
それぞれのポイントと対策方法について、詳しく解説していきます。
学生時代の教材をやり直すのは非効率
学生時代から英語が苦手だった人や、基礎的な文法にも自信がないという人の中には「まずは中学生向けの教材から始めよう」と考える人もいるかもしれません。しかし、いくら英語に苦手意識があっても、中学生向け、高校生向けの参考書を購入し、いちから進めていくのは非効率的と言えます。
先述した通り、社会人が英語の学習に取り組む際には「英語で会話ができるようになる」「TOEICで○○点を取る」などの目的があるはずです。そして、目的によって鍛えるべき英語能力は異なります。例えば「業務で使えるだけの英会話を身につける」ことが目的の人は、業務で使う単語やフレーズの暗記や、アウトプットを中心に行なっていくべきでしょう。
ところが、中高生向けの教材のほとんどは、受験を目的に構成されています。つまり、社会人が学生向けの参考書を購入して進めるのは、目的に合わない手段であり非効率的な勉強方法だと言えるのです。
ただし、例えば「覚えようとしたフレーズの文構造がわからない」「なぜこのような言い回しをするのかわからない」といった場合に、疑問を解消するために参考書を良い方法と言えるでしょう。学生向け参考書は、初学者が使用することを前提に作成されているため、非常にわかりやすいと感じるはずです。あくまで中学生・高校生・受験生向けの参考書は、このように辞書的に用いましょう。
「留学さえすれば話せるようになる」は誤り
金銭的、距離的な手軽さから、フィリピン留学をはじめとして、東南アジアへの語学留学が一般的になってきました。社会人でも、まとまった休みを取ったり、転職を機に語学留学をする人が増えています。しかし、「海外に行きさえすれば話せるようになる」と考えるのは誤りです。
語学留学のメリットは、アウトプットの機会が多くあることと、買い物や観光など、レッスン以外の場面でも英語を使用できることでしょう。しかし、アウトプットをするにあたっては、その土台となるインプットが必要です。基礎となるインプットなしに海外留学へ行っても、あまり効果は見込めません。海外留学をするのなら、基礎的な英単語の暗記や文法理解などを終えてからがおすすめです。
インプットだけを大量にするのは遠回り
「基礎となる単語や文法のインプットなしに留学するのは非効率」とお話ししましたが、反対に「インプットだけを大量に行う」のも効率的ではありません。英語に苦手意識のある社会人の中には「とにかく基礎を固めなければ」と考え、単語の暗記や文法の参考書のみを行う人もいるかもしれません。
しかし、英語学習の際にはインプットと同時にアウトプットをすることが大切です。その理由は、人が英語を学習する際には、得た知識を実際に使うことで飛躍的に伸びると言われているからです。
つまり、インプットばかりをずっと行っていても、英語力はいつまで経っても伸びないのです。英会話なら実際に話すことで「わからない部分」「足りない能力」が明らかになりますし、TOEICが目的なら問題演習をすることで、自分の苦手な部分がわかります。アウトプットによって明らかになった苦手な部分を補強していくことで、全体的な英語力が底上げされます。
目標と期限を明確にする
冒頭で解説しましたが、英語を学習する明確な目標と、目標達成までの期限を明確にすることは非常に重要です。ただなんとなく「英語ができるようになればいいな」と学習をしても、なかなか身につかないでしょう。
とはいえ、企業で働きながら、習慣的に英語学習のために時間を取ったり、計画的に継続して英語学習を続けるのは簡単なことではありません。英語学習の明確な目標と期限を決められた人におすすめなのは、英会話コーチングスクールの利用です。英会話コーチングスクールとは、ただ英語を教えるレッスンを行うだけでなく、生徒1人ひとりに専属のコーチが付き、目標達成までの学習をサポートしてくれるスクールです。
具体的には、生徒の目標をヒアリングし、現在の英語力と目標までの差を見ながら、最短でゴールに到達できるような学習方法を提案してくれます。また、仕事の状況やスケジュールも共有しながら「いつ」「何を」「どのくらい」行うべきかまでを考えてもらえます。
多くの英会話コーチングスクールでは、日々の学習の進捗状況を担当のコーチに報告するシステムを取っているため、モチベーションが低下することも防げます。加えて、わからないことがあればすぐに質問できる、「この勉強方法で合っているのかわからない」といった不安を抱えることなく勉強に取り組めることも大きなメリットです。
【関連ページ】英語コーチングスクールのメリット・デメリットを解説|従来の学習方法より効果を実感しやすい
まとめ
ここまで、英語が全くできない社会人の英語学習方法について解説してきました。英語学習の必要があるという社会人は、以下の2つのケースが多いです。
- 業務において英語で話す必要がある
- 昇進などにおいてTOEICのスコアが必要
業務において英語で話す必要がある人は、リーディング、スピーキング、リスニング、ライティングの総合的な英語力をバランスよく鍛える必要があります。そのためには、4技能の基礎となる単語と文法の学習と、実践的なフレーズを暗記すること、アウトプットの機会を設けることが大切です。
昇進などにおいてTOEICのスコアが必要な人が鍛えるべきは、リーディングとリスニング能力です。効率的な学習方法は、TOEIC用の英単語集を繰り返し覚えながら、並行して過去問題集や予想問題集を定期的にこなすことです。
また、英語が全くできない社会人が陥りがちな誤った考え方や勉強方法として、以下の4つが挙げられます。
- 学生時代の教材をやり直す
- 「留学さえすれば話せるようになる」という考え方
- インプットだけを大量にする
- 目標と期限が曖昧なまま英語学習を始める
上記のような考え方・勉強方法は全て非効率的で、目標へ到達するのが遅くなってしまいます。
業務で使うための英語を学ぶならば、受験を目的に作られた参考書ではなく、社会人向けの参考書を使いましょう。また、留学はアウトプットの場としては良いですが、その前提となる単語や文法などのインプットがなければ、あまり効果がないでしょう。とはいえ、インプットばかりをしていても実践的な英語力は身に付きません。インプットと並行してアウトプットも行うことが大切です。また、英語学習を始める前に、明確なゴール設定をすることは必須です。
目標と期限を決めることができた人で、英語の学習方法に不安がある方、日々の仕事が忙しく学習する時間が取れない方、モチベーションを維持できるか自信がない方は、英会話コーチングスクールの利用もおすすめです。
英語が全くできなくて悩んでいる社会人の方は、この記事を参考に、効率的に英語の勉強に取り組んでみてください。