エラーレスラーニングとは?英語学習の習慣付けや苦手克服につなげよう!

エラーレスラーニングとは?英語学習の習慣付けや苦手克服につなげよう!

英語の学習方法にはいろいろなものがあり、英語を学ぶ目的に合ったものを選ぶのが重要です、ただし英語力を伸ばすためには、いずれの学習方法でも継続して行わなければいけません。「英語を話せるようになりたいけれど、なかなか勉強を継続できない」「気が散ってしまう、集中できない」「忙しくて時間がなかなか取れない」という人に向いているのが、エラーレスラーニングです。

また、英語の問題集や英会話で間違えが多く英語に自信がない、英語に対して苦手意識がある人にも、エラーレスラーニングは有効です。ここでは、英語の継続した学習や苦手克服に有効なエラーレスラーニングの概要と、具体的な方法について解説します。途中で投げ出さずに英語を勉強していきたいと思っている人や、英語を話す・勉強するためのやる気や自信が欲しい人は、ぜひ参考にしてください。

目次

エラーレスラーニングとは

エラーレスラーニングとは、error less=誤りや失敗をせずに行う学習方法です。日本語では「無誤学習(むごがくしゅう)」「誤りなし学習」とも呼ばれています。応用行動分析学の基本である「学び手は常に正しい」というスタンスから生まれました。

エラーレスラーニングにおいて、学習者は間違いや失敗を経験しないで学習していくことになります。学習において、学習者は間違いや失敗から学ぶことができる場合がある一方、間違いや失敗をそのまま正解としてしまう「誤学習」が起こしてしまうリスクがあります。エラーレスラーニングは、誤学習を防ぐために発達障害のある子どもへの療育や、認知症、記憶障害のある患者へのリハビリなどに用いられてきました。現在は、企業の研修や英語学習などでも有効な手段として、エラーレスラーニングが活用されています。

エラーレスラーニングの種類

エラーレスラーニングには、以下2つの学習方法があります。

  1. 手助けフェーディング型
  2. スモールステップ型
それぞれについて解説します。

手助けフェーディング型

手助けフェーディング型とは、指導者が学習者を援助しながら進めていくエラーレスラーニングの方法です。指導者は、まず学習者に対して間違えないために充分なヒントをあたえておきます。その後少しずつヒントを減らしていって、学習を進めていきます。

手助けフェーディング型の具体的な手順は以下の通りです。

  1. 課題を設定する
  2. 指導者が学習者に介助して課題を解決する
  3. 指導者が学習者に見本を見せる
  4. 指導者が課題解決のヒントを与える
  5. 指導者が口頭で指示と説明をする
  6. 学習者がひとりで課題を解決する
たとえば「ひとりでジッパーを上げられるようになる」課題の場合、以下のように手助けフェーディング型を進めていきます。
  1. 「ひとりでジッパーを上げられるようになる」課題を設定する
  2. 指導者が学習者の手を添えて一緒にジッパーを上げる
  3. 指導者が学習者にジッパーを上げる見本を見せる
  4. 指導者が学習者へ半分までジッパーを上げた状態を提示する
  5. 指導者が学習者に「手を添える」「ジッパーを上にする」などの指示をする
  6. 学習者がひとりでジッパーを上げられるようになる

スモールステップ型

スモールステップ型とは、学習者のレベルに合わせて達成可能な段階の学習のみを行う方法です。少しずつ学習レベルを上げていき、成功体験を積み重ねていきます。

英語学習でエラーレスラーニングを取り入れる場合、こちらのスモールステップ型を採用することになります。具体的な学習方法については後程解説します。

なぜエラーレスラーニングが英語学習に有効なのか

以下3つの理由により、エラーレスラーニングが英語学習のうえでも有効です。

  1. 英語学習に対する意欲や自信がつけられる
  2. 応用力が身につく
  3. 継続的な英語学習の習慣を身につけられる
それぞれについて解説します。

英語学習に対する意欲や自信がつけられる

エラーレスラーニングを取り入れると、基本的に間違えをしないまま英語学習を進めていくことになります。たとえば英語の問題集を解く場合、「できない・わからない」状態ではなく「できる・わかる」問題のみに取り組みます。問題が正解=成功体験を数多く踏むため、英語に対する自信をつけるのに有効です。

英語に対して苦手意識がある人や、「どうせ自分は勉強しても間違えてばかりだから
英語を勉強しても無駄」と考えて意欲を失くしてしまっている人は、「エラーラーニング」の状態になっています。エラーラーニングとは「できない・わからない」レベルの英語学習を続けている状態です。分からない問題ばかりなので間違いばかりになり、学習意欲や自信を喪失してしまうことになります。英語学習でエラーレスラーニングを取り入れることで、エラーラーニングの状態から脱却でき、英語に対する自信や学習への意欲につながります。

なお、エラーレスラーニングと逆の学習方法に「トライ・アンド・エラー」があります。トライ・アンド・エラーとはとりあえずやってみて、失敗しても失敗から学ぶという方法です。トライ・アンド・エラーは基本が身についているのを前提に、効果を発揮する学習方法です。英語の基本レベルが身についていない状態でトライ・アンド・エラーによる学習方法を取り入れると、当然失敗ばかり繰り返すことになります。その結果、学習意欲や自信を失ってしまい、英語への苦手意識や英語嫌いにつながってしまうでしょう。英語が苦手、嫌い、という人にこそエラーレスラーニングによる英語学習は有効です。

応用力が身につく

エラーレスラーニングは基礎から応用へ発展させる学習方法としても有効です。エラーレスラーニングは少しずつ難易度や目標を引き上げて、成功体験を繰り返して学習を進めていきます。英語の基本が身についていなかった状態から基本を身につけ、基本を生かして成功体験を積んでいくことで、応用に活かせる力も身につきます。

継続的な英語学習の習慣を身につけられる

「英語を勉強しようとしても、どうしてもやる気がでない」「集中力が途切れてしまう」「面倒になって、毎日英語の勉強を続けられない」という人にもエラーレスラーニングは有効です。エラーレスラーニングのスモールステップ型は、達成できるレベルの目標設定をして、英語学習に取り組みます。目標を達成するために「やること」「やめること」を洗い出して実践するため、英語学習の妨げになっているものを排除できます。英語を継続して学習する習慣を身につけたいときにも有効です。

エラーレスラーニングを英語学習に取り入れる3つのポイント

エラーレスラーニングを英語学習に取り入れるまえに、覚えておきたいのが以下3つのポイントです。

  1. 自分のレベルを見極める
  2. 達成可能なものの一段階前のものに取り組む
  3. 環境を整える
それぞれについて解説します。

自分のレベルを見極める

エラーレスラーニングは、間違いや失敗をしないようにするのが前提になります。まずは自分の英語レベルがどの程度かを見極めましょう。

達成可能なものの一段階前のものに取り組む

自分の英語レベルを見極めたら、達成可能なものの一段階前のものに取り組みます。英語がどうしても苦手、という人は中学レベルの一歩手前の小学生や用事英語教育向けの教材を取り入れても問題ありません。決して背伸びはせず、自分の今のレベルで間違えずに正解を積み重ねていくのが、エラーレスラーニングの前提となります。

環境を整える

エラーレスラーニングを実践するために、英語学習の環境を整えましょう。環境を整えるために、学習のさまたげになっている行動や物事などを排除しておきます。次に、具体的なエラーレスラーニングを取り入れた英語学習方法を、目的別に解説します。

エラーレスラーニングを取り入れた学習動機のための英語学習方法

手助けフェーディング型のエラーレスラーニングは、指導者+学習者のスタイルで介助をしながら進めていきます。そのため英語学習でエラーレスラーニングを取り入れる場合は、スモールステップ型が選択肢になります。

スモールステップ型は、英語学習のいろいろなシーンや目的に応じてで取り入れられます。まず、英語学習の動機付けのためのスモールステップ型の進め方を解説します。具体的なの手順は以下の通りです。

  1. 達成したい目標を設定する
  2. すること、やめることをリストアップする
  3. することの中で、すぐにできることをひとつ選んで実践する
  4. やめることの中で、すぐにやめられることを選ぶ
  5. 選んだすぐにやめられることを、どうやっていたかを思い出す
  6. やめることを始める前の行動を置き換える
  7. まとめて実践する
順に解説していきます。

達成したい目標を設定する

達成したい目標は、自分で達成できるレベルのものにしましょう。目標が高すぎると挫折しやすい「エラーラーニング」の状態になるため厳禁です。スモールステップ型は、達成できる目標を設定して成功体験を積み上げることで、英語の応用力や自信、学習意欲につなげていきます。

「仕事が終わったら英語の勉強を10分する」「朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる」など、無理なく達成できる目標を設定します。

すること、やめることをリストアップする

目標を達成するためにすること、やめることをリストアップします。深くしぼる必要はありませんが、自分の行動を把握したうえでリストアップするのが重要です。「仕事が終わったら英語の勉強を10分する」「朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる」を目標にした場合の例をそれぞれ以下に解説します。

例:仕事が終わったら英語の勉強を10分する

すること

  • まっすぐ家に帰る
  • 出勤前に勉強する準備を整えておく
  • 家に帰ったら机に向かう
やめること

  • 寄り道
  • テレビをつける
  • スマホを出す
  • すぐシャワーを浴びる
  • ソファにすわる

例:朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる

すること

  • アラームを複数セットしておく
  • 就寝前に勉強する準備を整えておく
  • 就寝前にスムーズに入眠するために湯船につかる
やめること

  • ベッドに入ってスマホを見る
  • 寝る直前にゲームやテレビ、パソコンを使う
  • 深酒

することの中で、すぐにできることをひとつ選んで実践する

することリストのなかで、すぐにできることをひとつ選びます。全部やるのではなく、ひとつだけ選びましょう。

例:仕事が終わったら英語の勉強を10分する

することから「出勤前に勉強する準備を整えておく」を選ぶ。

例:朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる

することから「アラームを複数セットしておく」を選ぶ。

やめることの中で、すぐにやめられることを選ぶ

次に、やめることリストのなかからすぐにやめられることをひとつ選ぶ。こちらも全部やるのではなく、やめられそうなことを選ぶ。

例:仕事が終わったら英語の勉強を10分する

やめることから「ソファにすわる」を選ぶ。

例:朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる

やめることから「深酒」を選ぶ。

選んだすぐにやめられることを、どうやっていたかを思い出す

やめることをやめるには、やめたいことをはじめるきっかけを思い出してほかの行動に置換えるステップが必要になります。やめたいことがどうやってはじまるかを思い出して、分析しましょう。

例:仕事が終わったら英語の勉強を10分する

やめることから「ソファにすわる」を選ぶ。→なぜソファに座ってしまうか?を考える。

  • スマホのチェックをするため
  • 疲れているため
  • リビングに入ってすぐのところにあるため

例:朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる

することから「深酒」を選ぶ。→なぜ深酒をしてしまうか?を考える。

  • 食事が終わっても飲み続けるため
  • スマホやテレビなどをだらだら見てしまうため
  • 家にお酒、おつまみの買い置きがあるため

やめることをはじめる前の行動を置き換える

やめたいことをはじめる前の行動が分かったら、やめたいことをはじめるのを予防するためにほかの行動に置き換えます。

例:仕事が終わったら英語の勉強を10分する

やめることから「ソファにすわる」を選ぶ。→なぜソファに座ってしまうか?を考える。

  • スマホのチェックをするため→スマホは家に入る前(通勤中の電車のなかなど)でチェックを済ませておくこと
  • 疲れているため
  • リビングに入ってすぐのところにあるため→ソファのまえに勉強道具をセットしておく

例:朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる

することから「深酒」を選ぶ。→なぜ深酒をしてしまうか?を考える。

  • 食事が終わっても飲み続けるため→食事が終わったらお酒を飲まず、歯を磨いてしまう
  • スマホやテレビなどをだらだら見てしまうため→スマホやテレビは時間を決めてやめる
  • 家にお酒、おつまみの買い置きがあるため→買い置きしない

まとめて実践する

1~6までをまとめて実践します。できることから達成していくことで、最終的に「仕事が終わったら英語の勉強を10分する」「朝30分早く起きてTOEICの勉強をはじめる」が達成できます。

最終的な目標が達成できたら、今度は「仕事が終わったら英語の勉強を30分する」「TOEICのスコア〇点をめざす」など少し引き上げた達成可能な目標を設定し、1~7を繰り返しましょう。

英語学習を習慣づけるためにスモールステップ型を取り入れる方法

英語学習を毎日習慣づけるためにも、スモールステップ型が有効です。「いつ」「どこで」「何を勉強するか」を書いたカードを用意して、1枚あたり15分と設定する方法があります。あらかじめ勉強する内容を決めてしまうため、英語学習の習慣づけが可能です。

例:

  • 「朝の通勤時間帯」「通勤電車のなか」「単語カード」で15分勉強
  • 「昼休み」「オフィスの机」「英会話アプリ」で15分勉強 など
カード1枚当たりは15分ですが、6枚分で1日1時間半の英語の勉強時間が確保できます。「いつ」「どこで」「何を勉強するか」はかならず達成できる範囲内にしましょう。

カードの内容はあいまいにせず、具体的に書くのが重要です。15分カードを取り入れれば、忙しい人でも無理なく英語を勉強する時間を確保できます。

やる気がでないときもスモールステップ型が有効!

毎日英語の勉強を続けていたのに、どうしても今日はやる気が出ない…というときにもスモールステップ型が有効です。やる気を出したいときは英語の動機付けのように「やめるべきこと」のリストアップはせず、英語の勉強をはじめるための工程を細分化し、ひとつずつ片付けていく方法を取りましょう。

例:最終目標「TOEICの勉強をする」

TOEICの勉強をする目標を達成するために必要なこと。

  • 筆記用具とTOEICの問題集を机の上に置く
  • TOEICの問題集を開く
  • 前回の続きを読んで復習する
  • 今回のページを読み込む
  • 実際に問題を解いてみる
  • 答え合わせをする
  • わからなかったところをもう一度調べる
  • 調べたことを活用して問題を解いてみる
細分化した工程をひとつひとつを片付けていきます。このとき、すべての工程をやるのではなく「まずは最初のひとつだけやってみる」という気持ちでやってみるのがポイントです。ひとつひとつの成功体験を積み重ねて、学習意欲につなげましょう。

スモールステップ型を取り入れれば、英語を話せるようにもなれる!

最終目標「英語を話せるようになりたい」というのは、いきなりは達成できません。けれども、スモールステップを積み重ねていくことで最終的に達成は可能です。

最終目標「英語を話せるようになる」

英語を話せる目標を達成するために必要なこと

  • 英単語や文法などの基礎知識を身につける
  • リスニング力を身につける
  • 英作文ができる能力を身につける
  • 英語を話す力を身につける
さらに細分化して、最初の目標「英単語や文法などの基礎知識を身につける」

  • 英単語を勉強する
  • 文法を勉強する
さらに細分化して「英単語を勉強する」を達成するためにやるべきこと…と、達成できるレベルの必要なことまで落とし込み、コツコツ達成したい目標のレベルを上げていきます。

自分に有効な英語の勉強方法を知るには?

エラーレストレーニング(スモールステップ型)は、英語学習の動機付けや習慣付け、レベルアップや苦手意識の克服などに有効です。ところが、ひとつひとつコツコツ続けているがなかなか成果が実感できない人や、より効率よく英語の勉強をしたい人もいるでしょう。そんなときに有効なのが英語のコーチングスクールです。

コーチングスクールとは、英語の学習方法の指導を受けられるスクールです。第二言語習得研究の知見を生かして確立した、効率よく勉強できる英語の学習方法を身につけられます。今までいろいろな英語の学習方法を試したけれども効果がなかった人や、忙しい人で限られた時間で英語の学習を効率よく進めたい人に向いています。

海外出張や英語でのプレゼンなど、期限までに英語を短期間で身につけたいときにもコーチングスクールは有効です。英会話スクールなどと比べると費用が高くなる傾向にありますが、オンラインに特化することでスクールの費用をおさえたコーチングスクールもあります。

まとめ

エラーレストレーニングとは、間違いを経験せず正解のみを経験することで成功体験を積み、自信や意欲、目標の達成につなげる学習方法です。英語学習にもエラーレストレーニングのスモールステップ型を取り入れれば、継続的な英語学習の動機付けや習慣付け、さらに大きな目標の達成も可能になります。英語の苦手意識を克服したいとき、自信をつけたいときにも有効です。スモールステップ型のエラーレストレーニングを取り入れて、英語の力を少しずつ着実に身につけていきましょう。

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英語コーチングスクール比較ナビ 編集部

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